子・アレンが、自然博物館の企画展で見て、水棲昆虫に興味を持ち、近所の野山の水場探検&採取に何度もチャレンジしたものの、見事、空振りのまま、虫のシーズンが終了しました。
その後、通販でお迎えした3匹のオスのゲンゴロウたちを只今、飼育中です。
水棲昆虫のタガメやミズカマキリは、生き餌しか食べないそうですが、ゲンゴロウの成虫は、人工餌OKで、最初から、ザリガニ用の人工餌も上手につかんで食べています。尚、ゲンゴロウの幼虫は、生き餌しか食べません。
飼育下では、ヒーターなしの常温で、冬も普通に活動していて、意外と丈夫です。
独特なライフスタイルに伴う水槽の必需品は? ほんの少しだけ、ポイントがありますが、我が家での楽々飼育方法をご紹介します。
ゲンゴロウ
ゲンゴロウ・オス3匹、2016年2月から飼育
ゲンゴロウ:ナミゲンゴロウ、オオゲンゴロウとも言われる、水生の甲虫。
生息域:日本、朝鮮半島、台湾、中国、シベリア
大きさ・外観:4センチ前後、ぺったんこな卵型、背側は、光沢のある深いグリーンで、外周部に黄白色のラインが入っている。泳ぎに活躍する発達した後ろ足には、毛が生えている。
寿命:2-3年
自然化での活動期は、4-10月頃。肉食だが、弱ったり死んだりした魚やカエル、昆虫を食べる。
ゲンゴロウは、昔の日本では、水田や池、湖沼、水路など、身近な水辺に住み、親しまれていました。ですが、環境の変化によって、激減しており、ミギーも、馴染みがない虫です。
ゲンゴロウは、幼虫の頃は水の中で過ごし、蛹・成虫になる時、一旦、水中から出て、陸地の土の中で、蛹になり、そして成虫になって、再び水中生活に戻ります。
近年の環境では、田んぼも池も、コンクリートなどでの護岸が進んだり、乾田化の影響で、幼虫のゲンゴロウが、蛹になるための陸地に上がることができる場所がほとんどなくなってしまっています。
加えて、農薬、水質汚染、外来種の影響もあり、生息地が激減し、ゲンゴロウは、絶滅危惧Ⅱ類(環境省レッドリスト)に指定されています。
同じくレッドリストのタガメは、成長過程で、陸地を必要としないため、ゲンゴロウの減少問題は、タガメよりさらに一層深刻と思われます。
普通に通販で買えたけど、貴重な虫だったのですね?
ゲンゴロウの餌・エサ
ゲンゴロウが煮干しをつかんで食べている様子
ザリガニ用の人工餌を基本に、時々、チリメンジャコ(煮干し)や、カメ用の乾燥カワエビなどを与えています。
嗅覚が発達しているようで、エサを入れると、すぐによってきて、両手で器用につかみ、大きいエサは、「ムシャムシャ」豪快に食べます。いくつもあるのに、1つのエサを巡って数匹で争奪戦を繰り広げることもあり、見ていると面白いです。
エサが大きすぎると食べ残していることがありますが、食べ物にそう気難しくなく、肉食系の水生生物のエサなら、結構何でも食べそうです。
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ゲンゴロウの水槽・設備
水槽全体を上から撮影
大きさ:W43×D34×H26センチのプラケースで飼育しています。
1台のエアーポンプから、チューブを分岐(二又分岐)させ、水作の投げ込み式フィルターと、底面フィルターの2系統のろ過で、底には、麦飯ジャリ(粗目)を敷いています。食べ散らかすので、かなり水を汚すと言われていたのと、水位の調整を考えてこの方法にしました。
小粒の人工餌も食べてくれるので、食べ散らかしはそんなになく、覚悟していたほどは、汚れません。
濾過の、底面と投げ込みは、どちらもお手軽だけど、ろ過能力は侮れず、音以外の面では、かなりお気に入りです。
ゲンゴロウは、時々、水から出て甲羅干しをします。その為、水上にも、ゲンゴロウの居場所を作ってあげる必要があります。画像の左手前の小枝が、その役割を果たしています。(もしかしたら、気に入ってないのか、めったに留まっていません。追記:人の気配で素早く水中に逃げるので、留まっているのを知らなかっただけでした。)
右手前に見えるのは、子ガメの浮島というプラスチック製、カメ用の甲羅干しです。この上で甲羅干しをしている姿は見たことがありませんが、この真下にいることが多く、当初考えた用途外でしたが、ゲンゴロウ君たちには、人気のスポットです。
沈んでいるのは、流木です。この周辺も人気です。
ゲンゴロウは、体に空気をため、それをボンベのように利用し、呼吸しています。そして、酸素が少なくなると、お尻を空中に出し、体にためて酸素が少なくなった空気を新しい空気と入れ換えます。
つまり、体にはいつも空気をまとっていて、ゆえに、水中で浮きやすく、つかむ足場がないと浮かんでいきます。浮島の裏側や流木、水中フィルター周辺は、浮かないよう、つかむために、人気スポットとなっているのですね。
水草は管理が楽なマツモを入れています。
中和剤:ジクラ ウォーター ベニッシモ(カメ・ザリガニ用)500ml パッケージを良く見ると、水棲昆虫用とも、書かれています。
ゲンゴロウは、飛翔能力も高いため、フタは必要です。(でも、容器の関係から、飛ぶところは見たことがありません。)
はっきり撮影しようと小さいパックに入れたら、パニックですごい速さでぐるぐる回り続け、撮影どころではありませんでした。
今の水槽には、慣れて悠々としていますが、繊細な部分もあるようです。色を変え、触覚を伸ばしたら、Gさんみたいと思うのは私だけでしょうか?
ある日、枝に止まっているところを撮影出来ました。
https://miggys-diary.com/others/aquarium/158/