カエルの飼育で、気をつけたい主な病気は、細菌感染症のレッドレッグと自家中毒です。カエルは割りと丈夫なので、飼育開始直後の初期とケガ以外は、環境とお世話で、かなり予防できると思います。リスクを減らす飼育方法は?
ベルツノガエルの病気:レッドレッグ
原因
不衛生な環境、生体の免疫力の低下、ストレス、ケガなどから、細菌に感染する。
症状
病名通り、足が赤くなることで、気づくことが多く、皮膚の赤いただれが主症状です。時として、食欲不振、腹水、四肢の浮腫、角膜エン、皮膚の剥離や出血がみられることもあり、悪化すると敗血症を引き起こして、短期間で手遅れとなることもあります。
対処法
発症した時は、環境を清潔にし、専門の病院で抗生物質などを処方してもらいましょう。
自家中毒
皮膚からアンモニアを吸収することにより発症。急激に体調が悪くなり、そのまま回復できないことも多いようです。カエルの突然死は、実は、自家中毒の可能性が高く、足で体を支えられないほどぐったりしている場合は、危険な状態です。そうなってしまう前に気づけるよう、日ごろから、よく観察するようにしたいですね。
排泄物(尿や糞)による自家中毒は、水量が少ない飼育、加温する季節で、水が蒸発することによって有害物質が一気に濃縮される時、などにおこりやすくなります。
柔らかいお肌なので、不要なものも、吸収してしまうのでしょうね?
カエルの病気の予防法(ミギー家の場合)
- 環境が不潔になる前、有害物質が溜まる前に、床材(フロッグソイル)を流水で、よく洗う。
- 排泄物はすぐに処理する。
- 排泄物から逃れられる場所の確保。
カエルちゃんは、腹部から水分を吸収しているので、排泄物の混じった汚い水を摂取してしまっては、体に良いはずがありません。
ウールマットを敷いた水飼育なら、頻繁な水替えとマットの洗浄は、欠かせないでしょう。
ミギー家では、ソイル(カエル専用の土)で飼育していますが、排泄後は違う場所に移動しているので、「あ、やった?」と分かりやすいです。
もしも、移動スペースがない場合、カエルは、自分の排泄物から逃れることが出きず、お腹や足などが排泄物と接している状態になり、飼育者も気づくのが遅れ、接触している皮膚が徐々にダメージを負い、感染に繋がっていくように思います。
また、この状態なら、レッドレッグのみならず、自家中毒の恐れもありますね。
なぜか、ショップや飼育書などでは、普段じっとしていてあまり動かないので、小さいケースでも大丈夫といわれていることが多いけれど、どんな生き物も、小さいケースで飼育すると、環境が激変しやすく、ケースが小さくて楽というイメージとは真逆で、生体の具合が悪くなりやすく、いろいろと難しくなると思います。
飼育ケースは、余裕のある大きめサイズがおススメです。
移動していたら、とりあえず安心なので、排泄物の処理まで、少し時間に猶予ができますね。でも、不潔な環境は、ストレスと病気の原因になりますので、あまり過信せず、このタイミングでお掃除するようにすると、カエルちゃんはちょうどおなかもすいたお食事時で、健康的なサイクルとなるように思います。
お食事&お掃除→きれいなお部屋→排泄→最初に戻る
お掃除の前後のカエルちゃんの移動時は、普段、床材で隠れていて見ることが出来ない、おなかや後ろ足も観察し、炎症を起こしていないか、変わったことがないか、チェックします。
排泄していても、エサを食べないことや、排泄してなくても、お腹がすいていることもあります。
うちのカエルちゃんは、なんとなく今日は目が合う?みたいな時は、お腹がすいている時で、お食事まだかな?と思っているようです。お腹がすいていない時は、近くを通っても知らん顔。
様子を観察して、カエルちゃんのタイミングにあわせるようにすることが、何より肝心ですね。
誤飲
消化管を通過できないほど大きすぎるものを、食べてしまわないよう気をつけておくことも大切です。
マウスの毛は、消化できないので、腹部にたまり、腸閉塞の原因になることもあるといわれています。もしも、マウスを与えるなら、毛の生えていないピンクマウスです。栄養があるらしいのですが、消化に負担がかかるのと、何よりグロテスクなので、ミギー家のカエルちゃんに、マウスをあげたことはありません。
時折、ソイルを食べてしまうこともありますが、少量で排出できる程度なら、大丈夫なようです。
まとめ
飼育生体は、自分の具合が悪くても、言うことができないので、飼育者が気づいたときは、結構、深刻な症状に進行していることが多いです。
日ごろから、様子を観察し、少しの変化に気づけることと、自分の都合でお世話を後回しにしてしまわないことが、一番、大切だと思います。
忙しい日々の中では、時として、難しいこともありますが、その時の少しの手間を惜しんだことで、病気の初期症状に気づかず、進行させてしまい、かえって治療が大変だったり、時には手遅れになってしまったりと、後悔が残らないよう、飼育者として、大切な命を預かっている責任と自覚を保っていたいものですね。
追記:ある日、糞をして、移動していたのですが、手が離せず、しばらくしてから掃除しようと思っていたら、数時間後には、元の位置に戻っていました。
もし、この時、移動していたことを知らなければ、掃除もせず、糞の上に居座ったまま放置しているところで、危なかったです。
何もなくとも、ある程度の期間が経過したら、掃除はマストかな?と思いました。
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